こんにちは!トトです。
皆さんはこんな話を聞いたことはありませんか?
「賃貸で毎月家賃を払うより、新築を買ってローン返済する方が月々の支払は安い」
例えば、現在11万円の賃貸に住んでいるとします。
そこで不動産屋が「3980万円の新築を頭金なしの35年ローンで購入すると、月の支払いが10万6000円になりますよ」と言ってきました。
このように言われると、「月々の支払いが安くて、家も自分のものになるなんて最高じゃん!」と思うかもしれません。
しかし、これは嘘のケースが多いです。
なぜかというと、その他の支払いを無視した金額だからです。
今回は下記の内容について解説していきます。
それではそれぞれについて解説していきます。
持ち家にはどのような費用が掛かるのか
家を購入した場合、「4つの費用」と「1つの控除」があります。
それはこれらです。
費用は、購入手数料・ローン返済費用・固定資産税・修繕費用の4つです。
控除は住宅ローン控除ですね。
それでは、それぞれの詳細を説明していきます。
費用①:購入手数料
購入手数料とは、そのままの意味で「家を購入する際に掛かる費用」です。
購入手数料の内訳は印紙税・不動産所得税・登記費用・融資事務手数料・ローン手数料・不動産会社の手数料・火災保険料などがあります。
一般的に手数料の合計は住宅購入額の6~9%です。
結構な金額になります。3980万円の家を購入した場合、238万円以上必要になるってことですからね。
費用②:ローン返済費用
ローン返済費用は金利込みで返済する必要のある費用のことです。
冒頭で話した不動産屋の話は、このローン費用のみを計算した金額を伝えているわけですね。
ちなみにローン返済費用がいくらになるのかは住宅ローンシュミレーションで簡単に調べることができます。
費用③:固定資産税
固定資産税とは、家や土地を持っていると毎年掛かる税金です。
所有している家や土地の評価額をもとに税率が決まります。
計算式は「評価額×1.4%」です。
年間10万~15万円ほどが平均と言われています。
費用④:修繕費
修繕費は建物の屋根・外壁・内装・水回りなどが破損した際、修繕に掛かる費用です。
新築物件を購入した場合、10年ほどは修繕することはないでしょう。
しかし、修繕が必要になった場合は多額の費用が必要になってきます。
外壁・屋根の修繕で100万円、水回り・内装のリフォームで500万円など掛かることがあります。
その為、月に1~2万程積み立てで修繕費用を用意しておく必要があります。
控除:住宅ローン控除
住宅ローン控除は、住宅購入から10年間は年末時点の住宅ローンの残高に対して税金が控除される仕組みです。
控除額はもともとは1%でしたが、2022年からは0.7%に改悪となります。
年末に3000万円ローン残高がある場合は、21万円の税金が還付されます。
具体的な費用を計算
それでは次に実際に毎月掛かる費用について、ざっくり計算していきます。
今回はこのような条件で計算していきます。
新築一戸建て、販売価格3980万円、借入額3980万円(頭金なし)、35年ローン、変動金利0.65%
始めに購入手数料を計算します。
購入手数料は販売価格の6%として238万8000円です
次にローン返済費用です。
変動金利0.65%で3980万円を35年ローンで借りた場合、返済額は4450万9312円となります。
次に固定資産税を計算します。
固定資産税はどこの地域で家を建てたか?で変わってくるので、今回は平均の年15万円で計算します。
35年間で固定資産税の合計は525万円となります。
次は修繕費用です。
修繕費用は購入してから10年間は必要なしと仮定して、残りの25年は月に1.5万円積み立てるとします。
その場合、450万円必要になってきます。
最後に住宅ローン控除を計算します。
3980万円を35年ローンの場合、住宅ローン控除は10年間で約240万円です。
控除なのでマイナスで計算します。
さて、これで材料は揃いました。
これらを合計したものがこちらです。
35年間で5424万7312円必要だと判明しました。
これを月々の金額にすると12万9160円です。
冒頭では、「11万円の家賃より月々の支払が安くなる」と言っていたのに実際は高くなっています。
これが不動産屋でよく使われる罠ですね。
確かに毎月のローン支払い金額は11万円以下ですが他に掛かる費用を隠してきます。
家を購入する理由が「不動産屋さんにそっちの方がお得って言われたから」の場合は一度調べてみてください。
相手の言い分を100%信じて、何かを決定するのはやめましょう。
私は賃貸派ですが持ち家を反対するわけではありません。
しかし、自分の家が欲しい場合は、持ち家のメリット・デメリットについても理解しておく必要があります。
大金を払って購入した後に、「やっぱり賃貸の方がよかった・・・」となっても戻れませんからね。
もし不動産の購入を検討している人がいる場合は、住宅ローン以外の費用についても考えてみてください。
トトブログでは他にも勉強になる記事を書いています。
ちょっとした時間に見て学んでもらえると嬉しいです。
それではご覧いただきありがとうございました。
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